- フリーランスエンジニアになるメリットを知りたい方
- デメリットについてもしっかり把握したい方
現役フリーランスエンジニアの僕が独立するメリット・デメリットについて紹介します。
色々な記事で言われているメリット・デメリットとギャップを感じた点もありますので参考にどうぞ。
僕はエージェントを通して週5日稼働(140~180時間/月)のような契約を結び、会社員と近い働き方をしてきたので
・エージェントに頼らず自分で仕事を探す
・自分でアプリやwebサイトを開発して納品する
といったケースとは異なる場合がありますのでご注意ください。
一言でフリーランスエンジニアと言っても働き方は様々です。
フリーランスになって実感したメリット・デメリット
僕が感じたメリット・デメリットは以下の通りです。(太字は特に強く感じたことです。)
- 収入が自分次第
- 技術力が向上した・経験を積めた
- 経費が使える
- 職場、働き方を選べる
- 副業が自由
- 税金の知識がつく
- 定年近くまで仕事があるとは限らない
- 人間関係が希薄になる
- 契約を打ち切られる可能性がある
- 育休がない
- 社会的信用が下がる
- 営業的なタスクを行う必要がある
- 確定申告を行う必要がある
悪い点も知っていただくためにデメリットも多く出していますが、僕にとってはトータルで圧倒的にメリットの方が大きいと感じています。
こちらの記事でフリーランスを目指した理由と関連づけて紹介している点もあるので、ぜひ参考にしてください。
メリットについて
まずはメリットについてそれぞれ解説していきます。
1. 収入が自分次第
会社員として働いていると、仕事の成果だけではなく勤続年数や所属している部門の影響など、努力では変えようのない要素によって給料が変動することが多いと思います。
例えば同じ部署で年次が近ければ仕事の成果に差があっても給料はそこまで変わらないと思いますし、勤続年数が長ければ成果にかかわらずそれなりに給料をもらえてしまいます。
その点フリーランスの収入は自分の技術力 + 営業力次第なのでとってもシンプルです。
周りを気にせず自分の仕事をしっかりこなせばいいんです。
そうすれば自然と
仕事を頑張る→収入が上がる→モチベーションが上がる→仕事を頑張る・・・
といういい循環が生まれ、収入が上がっていきます。
全て自分次第な環境が合っていると思う人にはとっても大きなメリットだと思います。
逆に言えば、楽をして稼ぎたいという気持ちでフリーランスになるのはあまりオススメしません。
そんなスタンスでも案件は取れると思うんですが、最悪の場合契約を打ち切りや将来案件が取れないといった状況に繋がる可能性があるからです。
2. 技術力が向上した・経験がつめた
フリーランスは「成長できない」、「仕事の幅が広がらない」という話を聞きますが、僕はそうは思いません。
↓の記事に独立前後のスキルをまとめていますが、会社員での約3年間よりもフリーランスでの約3年間の方がスキルの幅、深さともに成長できたと思っています。
一日の業務時間内に社員向けの研修や会議・面談などに参加しなくていいため、技術的なタスクを行う時間も多くなりました。
もちろん新しい経験が積めるかは分野や現場にも左右されますが、仮に参画先の現場で成長できないと感じた場合は
・プライベートでスキルアップする
・新しい現場に挑戦する
というスタンスでいれば、全く成長しないということはないと思います。
逆に「プライベートの時間は使いたくない」、「案件を変えるのはめんどくさい」というスタンスだと成長できない可能性はもちろんあります。
スキル面に関しても自分次第と言えるかと思います。
3. 経費が使える
フリーランスは仕事用PCや勉強用の本、家賃や電気代の一部などを経費にすることができます。
(※もちろんルールがあります!)
「経費=会社が払ってくれるお金」というイメージがあるかもしれませんが、フリーランスに関する経費は自分で払うお金です。
経費の総額に応じて税金が安くなるので、タダではないけど少しお得に物が買えると考えていただけたらと思います。
会社員の場合、仕事用のPCや勉強用書籍、プログラミングスクールの費用といった自己投資が完全自腹になるため、金額によっては躊躇してしまうかもしれません。
しかし、フリーランスの場合そう言った費用を経費にして節税できるので、自己投資に前向きになりやすいです。
さらに自己投資でスキルアップできれば収入アップに直結するという1番目のメリットにもつながります。
そのため会社員と比べると
自己投資 → スキルアップ → 収入アップ → 自己投資の費用を回収 → さらに自己投資 → スキルアップ→・・・
という良い循環が作りやすいのが大きなメリットだと思います。
※経費を極端に使いすぎると後述の社会的信用に関わるので注意は必要です
4. 職場、働き方を選べる
フリーランスは自分次第で職場や働き方をコントロールできます。
・成長できる現場
・やりたい仕事に合致した現場
・フルリモート可能な現場
・週2でOKな現場
など、自分の希望にあった現場に参画することができれば自分の理想の働き方に近づけることができます。
僕の場合は子供が生まれたタイミングでフルリモートの現場に切り替えることができ、切り替えの間に1ヶ月間のお休みも取りました。
そのためコロナへの心配も減り、家族との時間を多くとることもできています。
また、週2日の現場に参画して最低限のお金を稼ぎ、あとは不労所得でまかなうといったスタイルも取れるため僕のようにセミリタイアを目指す人にとっても大きなメリットだと思います。
5. 副業が自由
会社員の場合、副業は
・禁止されている
・許可が必要
・面倒なルールがある
など会社によって様々な制約があると思いますが、フリーランスは副業も自由です。
コロナの影響で在宅時間が増えたので副業を始めたい、と思っても会社が禁止していたり申請に時間がかかるといった制約がかかるのは非常にもったいないです。
もしかしたら副業が本業を上回る収入になっていたかもしれませんし、許可を待っているうちに熱意が覚めてしまうかもしれません。
その点フリーランスは副業も自由なので、会社都合による機会損失を防ぐことができます。
実際に僕は案件を掛け持ちしていた事もありますし、このブログも何も気にせず始めました。
本来なら当たり前な気もするんですが、誰の許可も戻らずに行動できると余計なストレスから解放されます。
6. 税金の知識がつく
フリーランスは毎年確定申告を行い税金を納める必要があります。
その手間だけを考えるとデメリットなのですが、それ以上に税金の知識がつくというメリットがあります。
実は会社員の方でも確定申告をすれば税金の一部が還付されることがあるのですが、知識として持っていないとそんなケースに気づけないですよね。
例えば年間10万円以上の医療費を払った場合は医療費控除を受けられる可能性があるのですが、僕はフリーランスになるまで医療費控除の存在すら知りませんでした。
妊娠・出産の費用も対象になるのですが、これも確定申告の準備をしているときに知りました。
また、ふるさと納税を行なっている人も多いかと思いますが、確定申告を行うことで6自治体以上に寄付できるようになります。
さらに、株の取引や配当金の受け取り時に払った税金の一部を還付してもらえる可能性もあります。
FIREやセミリタイアを目指している人はぜひ活用したいですよね。
このように税金の知識をつけることで得られるリターンを考えると、確定申告の手間を上回るメリットだと思います。
デメリットについて
続いてデメリットについてそれぞれ解説していきます。
1. 定年近くまで仕事があるとは限らない
僕が一番リスクと感じていることは、定年近くまで安定して働けるか(案件を取れるか)が不透明ということです。
フリーランスには「年齢の壁がある」という話を聞きますし、僕がお会いするフリーランスエンジニアの方には30、40代の方が多い気がします。
実際は年齢を重ねても全然案件を獲得できる可能性もありますが、会社員と比べると定年までの安定感は劣るかと思います。
さらに、会社員と比べると
・年金が少ない
・退職金がない
という老後資金に関するデメリットもありますので、ある程度将来の資産計画は立てていた方が無難だと思います。
僕がブログを始めたり株式投資を行なってセミリタイアを目指しているのも、このリスクに対応するためという理由があります。
収入の多角化ができればエンジニアとしての収入がなくなってもカバーできますし、セミリタイアできるほどの資産があれば退職金や年金に頼る必要がなくなります。
僕の方法は一例ですが、自分なりに将来のリスクに備えておいた方が安心かと思います。
2. 人間関係が希薄になる
会社員のときは同期や先輩・後輩とプライベートの繋がりがありましたが、フリーランスでは現場の方々とは仕事上の関係という側面が強いと感じています。
フリーランスは業務を委託する外部の人、という立ち位置になるので年齢にかかわらず敬語で話されることが多いですね。
現場の飲み会に参加したり個別でご飯を食べにいったりということはありますが、会社員時代の関係性よりは距離感を感じています。
人付き合いが煩わしいと感じる人にとってはメリットですが、僕はある程度人付き合いがある方が楽しいと思っているのでデメリットとしました。
ただ、希薄になりつつもフリーランスになってから繋がった人もいますし、コロナでの自粛やリモートワークの影響も含まれているので必ずしも「フリーランス = 孤独」 というわけではないかと思います。
3. 契約を打ち切られる可能性がある
僕は経験していないですが、契約を打ち切られたフリーランスを見てきました。
僕が見てきた例だと基本的にエンジニア側の問題だと感じましたが、中にはコロナのような外的要因で契約が終了したケースもあるようです。
成果を出していても現場都合で契約打ち切りの可能性があるため、会社員と比べると安定性がないといえるでしょう。
繰り返しになりますが、契約打ち切りのリスクがあるため、「楽して稼ぎたい」という気持ちでフリーランスになることはあまりお勧めしません。
逆に言えばしっかり仕事をこなせている方であればそこまで恐れる点ではないかと思っています。
仮にコロナの様な外的要因で契約を打ち切られてしまっても、案件はたくさんあるので次の現場もきっと見つかると思います。
エンジニア要因で契約を切られたケースについては以下の記事でまとめていますので参考にどうぞ。
4. 育休がない
フリーランスには育休がないので、自分で仕事と育児のバランスを取る必要があります。
僕の場合、以下のように収入と育児のバランスを取りました。
・子供が生まれたタイミングで契約を終了し、1ヶ月間案件をストップ
・休み明け以降はフルリモートの案件に切り替え
収入は維持しつつ育児も積極的に参加する必要があるという場合は、フルリモートで週2日稼働といった案件を選べばバランスを取ることは可能です。
このようにフリーランスでも仕事と育児のバランスを調整することは十分可能ですが、会社員の育休制度と比べるとデメリットとなってしまうかと思います。
そういった福利厚生がない代わりに高い単価がもらえていると考えるとしょうがない部分かとは思います。
5. 社会的信用が下がる
よく言われる点ですが会社員と比べるとフリーランスは社会的信用が低いと感じます。
僕が特にそう感じたのは賃貸申し込みの審査で、幸い審査は通りましたが複数年分の確定申告書や直近の契約書を提出する必要がありました。
また、不動産仲介業者の方に聞いた話だと以下のような傾向があるようです。
・経費を計上しすぎていると審査に落ちる可能性がある
・管理会社によってはフリーランスに厳しい場合がある
→厳しいところだと半分くらい審査で落とされる
他にもクレジットカードや住宅ローンの審査にも影響があるようなので、これからフリーランスを目指す方は会社員のうちにできることは対応しておくといいでしょう。
6 .営業的なタスクを行う必要がある
基本的に自分次第、というメリットの裏返しで営業的なタスクも行わなければいけません。
僕のようにエージェントを経由して案件を探す場合でも、エージェントとのやりとりは発生しますし、企業との商談もあります。
マージンや単価の面でエージェントと直接交渉するケースもありますし、企業と直接交渉したいと思っても毎回エージェントを通す必要があるため煩わしさを感じることもあります。
仮に自分で仕事を探す場合はもっと営業的な負担が増えるかもしれません。
営業的なやりとりが苦手な人にとっては大きなデメリットになってしまう可能性はあります。
7. 確定申告を行う必要がある
「税金関係の知識がつく」というメリットが大きいんですが、やっぱり確定申告は面倒です笑
基本的には確定申告用の会計ソフトを使うことにはなると思いますが、経費の領収書を管理したり、使用したお金がプライベートの出費なのか経費なのか、経費の場合どんな用途かを選別する必要があります。
今は慣れてきた気もしますが、最初の内は以下のようにわからないことが多かったのでその都度調べていました。
・何を経費にしていいのか
・確定申告書の見方
・どんな控除制度が使えるのか
どうしても面倒な場合は税理士に依頼することも可能ですが、その場合は委託料がかかりますし、税理士とのやりとりが発生します。
自分で確定申告をするにしても税理士に依頼するにしても、お金や手間がかかる点はデメリットになるでしょう。
まとめ
僕がフリーランスになって感じたメリット・デメリットについて紹介させていただきました。
メリット・デメリットそれぞれ多岐に渡りますが、まとめると良くも悪くも自分次第な働き方だと思いますし、その分人によって合う・合わないがはっきり分かれるかと思います。
メリット・デメリットは人によって感じ方が違うとは思うので、いろいろな方の意見も見てみると俯瞰的に見えてくるかと思います。
その上でフリーランスに興味を持てた方は、独立することで大きなメリットを得られるかもしれないです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント